湯峰温泉で禊湯
熊野本宮大社参拝
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湯ノ峰温泉は紀伊半島屈指の名湯である。その知名度は全国的にも非常に高い。
俺は事ある毎にこの温泉へ足を運ぶことが多い。紀伊半島でのツーリング然り、何かしら仕事や私事で疲れた時にも、
ふらりと湯ノ峰の民宿に泊って滞在した事もある。それくらい俺にとっては格別にお気に入りの温泉場なのである。
最近は、旅の最終日になると必ずといってよいほど湯ノ峰で入湯し熊野本宮大社へ立ち寄るようになっている。
禊湯といってよいだろうか、そういう気持ちで湯ノ峰での滞在を大切にしている。
湯ノ峰は小栗判官蘇生の地として有名で、熊野本宮大社も人生の再生を謳う場所となっている。
蘇生・再生・再出発という言葉が良く似合う、様々な労苦もここへ来れば全てリセットしてしまいそうな雰囲気がある。

本宮に初めて訪れたのは、かれこれ20年前になる。随分と観光地化し町並みも整備されてはいるが、
独特の癒しの雰囲気は失われていない。
国道168号線は年々整備されており、近年はトンネル建設や拡張工事といった大規模な改修がなされている。
山々を縫うようにして長い時間をかけて走った本宮までの道も、だんだん楽になり時間も短縮されつつある。
だが、大塔の難所を越えたり十津川の温泉などで休憩したりしながら本宮まで向かう行程はある意味楽しいし走りがいもある。
熊野へ近づくにつれて徐々に変化する風景は面白い。本宮まで辿り着くと言い知れぬ満足感を覚える事がよくある。
蟻の熊野詣として現代のように旅が決して楽観視できない時代には数々の難関を越えて本宮まで足を運び、
湯ノ峰の湯に浸かり熊野本宮大社で参拝する人々がたくさんいた。
今こうして俺がバイクで長い道程を走って本宮へと向かう時、当時の熊野に対する人々の思い入れが何となく分かる気がする。
決めた目的地を目指す場合、苦労なくスムーズに行ければそれに越した事は無いが、
旅の道程というものは様々な風土との巡りあいがあってこそ更に面白みが増すし、到着した時の喜びも格別である。
本宮へ行く場合なら尚更意義深いと思う。今の時代、旅などの移動の労力が利便性の良い交通機関や様々な施設により
緩和される傾向にあるが、本宮への旅がいつまでも癒しを求める気分を増幅させてくれるようなものであって欲しいと思う。




国道168号線から脇に伸びた湯ノ峰へと向かう道へ入る。
湯ノ峰温泉へと通ずるこの道は、熊野の風景らしい静寂と澄んだ空気に満ち溢れている。
由緒ある秘湯へ向かうという事を改めて心に確認できるような気分になる。
湯ノ峰に近づくにつれ、霧に包まれた山々が徐々に顔を出し、朝日が鮮やかに日差しを発していく。





そして湯峰温泉へと到着する。
到着した頃には霧はすっかり晴れ、見事な青空が広がっていた。
温泉場としての情緒を盛り上げるかのように、湯筒や川からは湯気が立ち上っている。
混雑もなく、交通量も少ない。静かだ。快晴の穏やかな日和に恵まれて非常に良かった。


温泉に入る前に、湯筒で玉子とうずらをボイリングして味わう。
最近は、一人用として3個入りが発売しているので程よく味わえる。
以前は最低5個からであったんで、食い過ぎに注意が必要であった。
あと、売店で熊野名物である「めはりすし」を所望する。湯ノ峰で食す「めはりすし」の素朴な味は感慨深い。

ボイルした後に冷却(必須) 玉子 うずら(少々殻が剥きにくい…) めはりすし

そしていよいよ湯峰温泉へと入湯する。
サッパリ浴したいんで、シャンプー&石鹸使用可能な一般湯へ入る。
熊野本宮大社へ参拝する前の禊湯である。心行くまで気持ちよく湯につかる。
満足いくまで湯ノ峰温泉で滞在したあと、熊野本宮大社へ向かう。


    ウァ゛ー  
    ∧ ∧?⌒'ヽ
    (,, ・∀i ミ(二i
    /  っ、,,_| |ノ
  〜( ̄__)_) r-.! !-、
          `'----'

◆ 湯胸薬師東光寺由来 (抜粋)
湯の峯温泉は、人皇第十三代成務天応の御世に発見せられ、日本最古の温泉として知られる。
現東光寺が最初の噴出地(湯元)です。其の湯口から湯花が化石し、御丈け二丈余の薬師如来の霊形と出現せられしを、仁徳天皇の御世に印度より渡来せられたる裸形上人、熊野三山苦行の砌り、悪夢に依り感得せられ、衆生の病苦を救うために尊像の周囲に草庵を結び、当寺を開基せらる。又胸の穴より霊泉が湧き出ておりし故、湯胸薬師と呼び、この地を湯胸と申せしが、後日今日の湯の峯と転化をなす。
又難病を御救い下さる薬師像として、遠近の人々から仰ぎ親しまれ、特に脳病(頭痛)にはあらたかにして各地から祈願信者が参詣に訪れられます。小栗判官も薬師如来の御加護を願い入湯、難病が全治せし事は有名で、世人の知るところであります。

大要斯くの如き熊野唯一の温泉霊場として伊勢七度(ななたび)熊野三度(みたび)と申せし熊野詣(もうで)の盛んな節には当寺に参詣し必ず一泊し身心共潔めてから本宮大社に詣るのが順序でありました。
其の習慣が残り毎年四月十五日例祭には前々日十三日に湯登り行事として奉仕する人々が潔斉に湯登り行事が毎年行われます。
◆ 紀念 (碑文抜粋)
安政元年 十一月 大地震
明治廿二年 八月 大洪水
明治三十六年 五月 大字全焼



熊野本宮大社へ到着。
連休中とあってか参拝客もそれなりに多かった。
奥殿で参拝したあと、御神籤を引く。
大吉であった。
もうじき無職になるのに大吉なのかぁ〜?
熊野本宮大社の御神託は当たるので心持ち神妙になる…。

大斎原の大鳥居前で記念撮影
熊野での全ての行程が完了し、大阪へ帰還する。



帰りは国道168号線をひたすら北上していく。
この3日間は快晴に恵まれて最高によいツーリング日和であった。
道の混雑も凍結もなく、順調な走行であった。
五條市に着いた所で大衆食堂に入り、休憩をする。
大盛りでいろいろトッピングして1000円少々であったが、十分に空腹は満たされた。


松風食堂入口 トンカツ定食(無論大盛) クラウンマジェスタ改



およそ5時間かけて到着。これで秋の旅は完了した。
思い通りに行きたい所を巡り、久しぶりながら秋の熊野を周遊できたことに満足できた。
帰りまでの長い道程の疲れも良い気分にさせてくれた。

そして、この数日後に…

辞 表 を 出 し た 。

新年からはどんな世界が待っているのだろうか…。
また街の生活に疲れ切ってしまった時は、熊野へ訪れよう…
熊野本宮は
人生の出発の地


大丈夫 心配するな 何とかなる 一休宗純


旅行期間 2007年11月23日〜11月25日
全走行距離 427km
キャンプ地 生石高原公園キャンプ場 熊野古道温泉キャンプ場
入湯温泉 奥熊野温泉 湯ノ峰温泉
総費用 約10,000円
給油 全6回 約20g

熊野焚火流木祭
晩秋の独り宴会


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